ニドネ&ヒルネ
寝言&たわごと&好きなこと ゆっくりショーン・ビーン熱愛お休み中・・
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キングダムオブヘブン
*ストーリーにおもいっきり触れてので、未見の方はご注意ください。

エルサレム。キリスト教徒、イエスイスラム教徒、双方にとっての聖地。この地が十字軍によって奪って100年。当時のヨーロッパは圧制と貧困に支配され、人々は救いを求めて聖地エルサレムを目指した。その流れに逆らいエルサレムからやってきた騎士がいた。


1184年フランス。丘の上で3人の教会関係者に埋葬されようとする女性の遺体。司祭は遺体の首に十字架のペンダントを見つけると引きちぎり奪う。彼らの脇を通りがかった十字軍の騎士一行に道を空け、彼らに追従するように丘を後にする際、司祭は「自殺者だから首を刎ねろ」と墓掘りに指示を残す。躊躇しながらも首を切断する墓掘り。

騎士の一行は村の鍛冶屋バリアン(オーランド・ブルーム)を訪れて馬の蹄鉄の修理を依頼する。騎士はエルサレム王国イベリンに領地を持つゴッドフリー(リーアム・ニーソン)だった。ゴッドフリーに「彼がバリアンです」と伝える騎士であり聖職者のホスピタラー(デヴィッド・シューリス)。ゴッドフリーはバリアンの元に向かう。バリアンは一行のうちの1人の騎士に、家の梁に刻まれた文字の意味を問われている最中だった。文字の意味は「人は世の中をよきものにしようと努力する義務を負う」(うろ覚え・・)。ゴッドフリーはバリアンと話していた騎士を下がらせ、妻子を亡くしたお悔やみを伝える。丘の上で埋葬されようとしていたのは彼の妻だった。バリアンの妻は子供の死に絶望して自殺したのだった。悲しみも怒りも通り越したようなバリアンの虚ろな表情。自殺者は天国にはいけず、地獄に向かうと信じられていた。自分はエルサレムからきた騎士ゴッドフリーだと名乗り、聖地エルサレムでなら神からすべての許しが得られることを教えるゴッドフリー。「しかし自分が許しを得られるのはここだ」かつてバリアンの母にバリアンを身篭らせたのは自分、つまり自分がバリアンの父親だと告白する。「私なりに彼女を愛していた」と言い訳がましい自分に表情も落ち着かないゴッドフリー。エルサレムへの同行を誘うゴッドフリーに、バリアンはわずかに表情に怒りを乗せたが「私の居場所はここだ」と言い捨てて立ち去る。

バリアンの家から立ち去るゴッドフリー一行。去り際に「メシーナを経由してエルサレムへ向かう」「イタリア語を話す地域をすぎたらもうエルサレムだ」と道順を告げていく。見送るバリアン。鍛冶仕事を再開するバリアンに近寄った司祭が「ここに救いのないあなたは行くべきだ」と囁く。「奥方は地獄行き、しかも首はない」と彼女の首を刎ねたことを教える。自殺者とはいえあまりの非道に怒りをあらわにするバリアン。掴みあげた司祭の襟元に妻のクロスペンダントを見つけて逆上する。手にしていた鍛錬中の剣で司祭を刺し貫き、火事場の炎の中に突き倒し、ペンダントを奪い返した。火から逃れようと火達磨のまま飛び出した司祭は力尽きて床で息絶える。燃え広がる炎。バリアンの家は火につつまれる。馬を引き、逃げ出すバリアン。雪のつもる山を1人駆ける。

やがていつのまにかゴッドフリー一行に追いついてしまったバリアン。「(私を)殺しにきたのか?」と訊ねるゴッドフリーに、「すでに殺した」と答えるバリアン。妻の救済と、自分の罪の許しを求めにエルサレム行きを申し出る。休憩する一行。ゴッドフリーはバリアンに剣の腕試しを命じる。”鷹の構え”と呼ばれる剣を頭上に振りかぶる型を教える。仲間の騎士も加わってバリアンの訓練。そこへ司祭殺しの罪でバリアンの追手が現れる。応じようとするバリアンを制して、要求をはねつけるゴッドフリー。追手との戦闘。物陰に隠れていた追手のクロスボウ兵の攻撃に大打撃を受けるゴッドフリー一行の騎士たち。みつあみ騎士も、肌の黒い騎士も命を落とした。ゴッドフリーもクロスボウで右胸に重傷を負う。ホスピタラーの手当てを受けるも「あとは神のご意思」。残ったのはあと騎士1人の計4人だった。

ようやく聖地へ渡る港のある十字軍キャンプ・メッシーナに到着した4人。巡礼のような男が「異教徒を殺すのは天国への早道だ」と歌う場所。傷が膿んで高熱を出し苦しむゴッドフリー。あざ笑うかのように声をかける十字軍衣装の男ギー(マートン・ソーカス)。ゴッドフリーとは敵対関係らしい。息子だと紹介したバリアンにも敵意の眼差しを向ける。十字軍の支配下のこの港でイスラム教徒が祈りをささげる姿を見かけるバリアン。「エルサレム王はイスラム教徒の礼拝を許している」と教える同行の騎士。食事に蟹を食べる二人。そのテーブルに嫌がらせあらわれるギー。馬の鞭でバリアンをつつきながら「次の王になったらそうはならない」と言い放つ。ギーは現在の王の跡を継ぐ権利を持つものだった。バリアンは鞭を奪って放る。ギーは憤然として「くれてやる」バリアンは「鞭がなきゃ馬にのれないでしょう?閣下」相容れない感じの2人。

深夜バリアンは突然呼び出される。騎士たちが入り口を守るその奥に、正装の騎士にさらに守られたゴッドフリーとホスピタラーがいた。寝込んでいたはずのゴッドフリーは痛みに耐えながらイスに座り、バリアンに跪くよう促した。ゴッドフリーは跪くバリアンの前に立ち、自らの指輪を渡す。そして「キリスト教とイスラム教の共存をめざし、互いを尊重しあう国をつくろうとしている」エルサレム王を守り、その民の平和を守ることを託し、バリアンにイベリン卿の名を譲り、騎士の心得を説いてその称号を与えた。騎士は「敵を恐れず立ち向かい、正義を守り、死に至るとも真実を語る、そして弱気ものを助ける」ことを忘れてはならないと。この誓いを痛みとともに忘れるな、とバリアンを殴る。そしてさらに自らの剣を譲る。すでに立つことも辛いゴッドフリー。最後にホスピタラーに懺悔を促されるが「懺悔することはない。息子を誇りに思うだけだ」と言い残して息を引き取る。父と子として過ごした時間はあまりにも少ないが絆は結ばれ、その血の中に、最後の言葉の中に、確かにゴッドフリーの意思はバリアンに伝えられたのだった。

ホスピタラーと別れ騎士と2人エルサレムへ向けて出向するバリアン。しかし嵐に遭遇し船は難破。浜辺に打ち上げられて目を覚ましたのはバリアンだけだった。父の剣を手に立ち上がるバリアン。無事だった馬を見つけるが逃げられる。浜辺を離れ砂漠をさ迷うバリアン。オアシスの水辺で逃げた馬を見つけ、今度は捕獲する。馬と木陰で休むバリアン。突然あ現れた2人のアラブ人。従者が「その馬はご主人様のものだとおっしゃられている」と叫ぶ。いいがかりの末、剣で切りあうバリアンとアラブ人。バリアンが主人を切り伏せるのを見て死を覚悟する従者だったが、バリアンは従者の命を助けエルサレムへの道案内を命じる。

エルサレム。壮大な城壁に囲まれた巨大都市。人と物と色彩に溢れた活気ある都。市場の一角でバリアンは従者に馬を与え自由にする。「私はあなたの奴隷なのに解放するのか?」といぶかしむ従者。馬まで与えるバリアンに対して「あなたはマメド・アル・ファイスを倒した男として、戦場で名乗る前に名前を知られるだろう」「あなたに平和を。友よ。」と言い置いて立ち去る。ひとりキリスト磔の丘へ登るバリアン。神に祈る。「あなたは何をお求めか?」星が出て朝になりしかし答えはなかった。妻のペンダントを地面に埋めて丘を降りるバリアン。

街に降り、背負った剣を見咎めた騎士らに後を追われるバリアン。対峙した騎士たちに「ゴッドフリーの知り合いか?」と問われる。リーダー格の男が「ゴッドフリーは俺ぐらいの体格で」頷くバリアン、「目はグリーンだったか?」「いやブルーだ」と答えるバリアン。試験は合格らしく、「お迎えにまいりましたマイ・ロード」。彼らはゴッドフリーに仕える騎士たちだった。エルサレムでのイベリン卿の屋敷は美しく整えられ、たくさんの人が立ち働いていた。バリアンも卿らしく、父が着ていたのと同じ文様の服装に着替える。くつろぐバリアン。そこへ美しい騎乗の女性が訪れる。バリアンから、ひしゃくの水をうけとり、一口飲んでバリアンに告げる。「ゴッドフリーの息子にシビラが来たと伝えて」。あっというまに立ち去る女性とその従者たち。女性は現王の妹・王女シビラ(エヴァ・グリーン)だった。あっけにとられるバリアン。屋敷にはホスピタラーも来ていた。「聖地に来ても神の声は聞こえてこない」と嘆くバリアンに、ホスピタラーは「宗教なんていい加減です。聖人というものは、ココ(頭を指差す)とココ(胸を指差す)とで善を決める人です。」といたずらっぽく笑う。なんだかつきぬけた聖職者だ。。

ホスピタラーに連れられ王宮に行くバリアン。ゴッドフリーの友タイベリアス(ジェレミー・アイアンズ)に会う。タイベリアスはゴッドフリーとともにエルサレム王を支え、イスラムとの和平の維持に努める騎士だった。ゴッドフリーの死を嘆き、しかしバリアンの騎士としての高尚な精神を讃えるタイベリアス。同士としての協力を誓う。そのまま夕食のテーブルに誘われたバリアンは、その席であのギー・ド・リュジニャンとシビラに会う。二人は夫婦だった。バリアンを見たギーは、侮蔑の言葉とともに席を立ってしまう。妻シビラに対しても「夫の留守を寂しがらない良妻または悪妻」と嫌味を残して。気まずいテーブルにエルサレム王がバリアンと会う知らせが入る。案内を買ってでるシビラ。シビラはすでにバリアンに惹かれているご様子(笑)。

ひときわ美しく整えられている部屋。机の上には重厚な書物。白いシルクのガウン、フードをふかくかぶって座るエルサレム王(エドワード・ノートン)。机の上に置かれた手は包帯と手袋で覆われている。バリアンに向けたその顔は金属でできた仮面で隠されていた。「らい病に犯されている」となにげなくバリアンに告げる王。チェスを挟んで座る。動揺を隠せないバリアン。王は話を続ける。「16歳でサラセン軍を打ち破ったときには100年でも生きられる気がしたが、もう30年さえ難しい」「サラセンではらいは虚栄の罰、アラブでは地獄の災いというらしい」仮面で顔は見えなくても声と仕草の気品は王の風格だった。「人は人生を選べないが、行いを決めるのは自らの心だ」「私の力が尽きたときには守って欲しい」と言葉をかけ、バリアンをイベリンの領地へ向かわせた。王の気高い精神にふれ忠誠を誓うバリアン。

イベリンに到着したバリアン。領地は広大だったが土地は水がなく荒れていた。民といっしょにまず井戸を掘るバリアン。領主自らの泥作業に盛り上がる民と子供たち。やがて水が出て、土地は灌漑が進められる。汚れきったバリアンにシビラ訪問の知らせが届く。聖地への巡礼の途中で寄ったので泊めて欲しいというシビラ。バリアンは恭しく了承して、部下に案内を命じた。屋敷の窓から泥だらけで働くバリアンを見詰めるシビラ。もう惚れてます(笑)。夕食を共にする2人。とても愛し合ってるようには見えないギーとの結婚は15歳のときに母親が決めたものだと話すシビラ。次の夜、シビラはバリアンの部屋を1人訪ねる。「何しにきたかわかる?」とシビラ。「イベリンは聖地への通り道じゃないから」とバリアン。「王女の気まぐれじゃない」ということ(どういうことだ・笑)で2人は情熱的なキスをしてそのままベッドへ。ちょっと唐突な感じですが、お互い惹かれあっていたのでしょう。

そのころギーはルノー・ド・シャティヨン(ブレンダン・グリーソン)とサラセンの隊商を襲撃していた。彼らはサラセンとの和平を望む王とは対照的に、サラセンの領土と富をも手中にしたいと願っていた好戦派だった。エルサレムの十字軍がサラセンの民を襲ったという報告がエルサレムの王宮にも入り、エルサレム王の配下タイベリアスと十字軍ギーとの対立が激化していた。白地に赤い十字架の衣装のギーの十字軍と、明るいブルーの十字の衣装のエルサレム軍。だまって両派の言い争いを聞いていた王だったが、サラセンの指導者サラディンが20万の軍をダマスカスから出陣させたとの知らせを聞き、自らが軍を率いて対峙し、和議を申し出ることを決意する。王の体を気遣うタイベリアスだったが、もうほかに両軍の決戦を回避する方法はなかった。両軍のぶつかる場所はルノーの領地カラク。

王の出陣を知り、イベリンからカラクへ向かうバリアンとシビラ。カラクではルノーの居城に兵も民も立てこもる作戦がとられていた。集まった軍隊は早々に城に入ってしまっていたが、逃げ込んでくる民を守り、近づくサラセンの先陣の真正面に立ちはだかるバリアンとその騎士およそ100騎。バリアンは決死となる戦いを前に騎士たちに「弱いものを守ることが騎士の務めだ」と鼓舞して突撃する。(この姿はLOTRの王の帰還、ファラミアの突撃シーンを思い出しました。)多勢に無勢なバリアンと騎士たち。必死に戦うも圧倒され、多くが死に、バリアンを含め多くが捕虜となる。サラセンの将の前に引き出され剣を振りかぶられるバリアン。見守る誰もがバリアンの死を覚悟したが、切っ先はバリアンの顔すれすれで大地へ。バリアンが見上げた視線の先にあったのは、あのエルサレムへの案内をさせた従者だった。彼こそがマメド・アル・ファイス大公で、砂漠でバリアンが殺した者は彼の従者だった。

バリアンの情けによって生まれた友情により、今度は命を救われたバリアン。「城にもどってかまわないが、死ぬぞ」と忠告される。ファイスの背後、砂の丘を越えて続々と姿をあらわすサラセンの20万の兵。色とりどりの旗が風になびき、美しい装飾の施された盾が陽に輝き、力強い人馬が地響きをたてていた。呆然と見詰めるバリアン。しかし、騎士として民を守る務めがあると、死を承知で城へ向かうことを告げるバリアン。そのバリアンの背後に、今度は蜃気楼のようにゆらめく大軍が現れる。輝く十字架、ライトブルーの衣装の神々しいばかりのエルサレム軍の姿を認めたファイスは呆然とする。

サラセン軍とエルサレム軍は距離を置いて静かに対峙した。やがて進み出たエルサレム王ボードワン4世とサラセンの指導者サラディン。彼らはお互いの人物を尊敬し、和平を結んできた仲だった。「ここは私に任せてもらって立ち去ってほしい」とサラディン。「ルノーは私が処罰を誓うので引いてほしい」とエルサレム王。しばらくにらみ合う2人。すでに体が辛く息も荒いエルサレム王。サラディンはボードワンの提案を受け入れる。「あなたには私の医師をお送りしたい」と王の健康を気遣うサラディン。エルサレム王はサラディンに感謝の身振りで答える。深赤のサラセン軍が右に引き、ライトブルーのエルサレム軍が左に佇み、その真ん中を王が騎馬で進み城門に入った。王を出迎えるルノー。王は苦しい息を耐え、ルノーを跪かせ、左手袋を外し、病で爛れた甲に口付けさせ、そして鞭で激しく殴打した。地に伏すルノー。だが王も力尽き、崩れ落ちた。衛兵により寝台に寝かされる王。タイベリアスがルノーを逮捕する傍ら、王はバリアンを呼び、民を守った功績を讃え、今後は自分のために軍の指揮を執ってほしいと依頼する。忠誠を誓い了承するバリアン。王は寝台ごと従者によって運ばれていった。憎しみに燃える目でバリアンを見詰めるギー。

エルサレム王宮。王はあらためてバリアンにタイベリアスとともに全軍の指揮を執るよう頼む。ギーが黙っていないはずだと王に進言するバリアン。王はギーは逮捕するつもりだと告げる。その際、妹シビラを娶ってはくれないだろうか、と提案する王。バリアンは気が咎め、それは正義ではないと拒絶する。残念そうな王とタイベリアス。王の前を辞したバリアンはシビラと出会う。「こんな身分な私だけれど、あなたの前ではただのシビラ」そういってバリアンにくちづけようとするが、バリアンは拒絶。ショックを受けるシビラ。「王の提案を断ったのね」「大きな善の前の小さな悪だといずれ気づくときがくるわ」と言い捨てて立ち去る。

ギーは牢のルノーに差し入れを持っていく。「バリアンを殺したほうがいいぞ」とルノーに忠告されて頷くギー。領地イベリンに戻っていたバリアンを刺客が襲う。

王の寝所に向かうシビラ。天蓋から下がる薄布をかきわけ、眠る王の仮面の顔を見る。目覚める王。もう動かせるのはわずかに顔だけ。シビラをみとめると嬉しそうに語る「16歳のときのサラディンに大勝利した戦の夢を見ていた。」「あなたは美しかった。いつでもあなたは美しい」とシビラ。「美しいシビラ。悲しませて悪かった」とつぶやき眠るように静かに王は息を引き取った。泣きながら寝所を出るシビラをギーが呼び止める。振り返ったシビラは「あなたと結婚するわ」と告げる。あれ、まだ結婚してなかったのかな、婚約中だったのだろうか。ひょっとしたら「自分が女王となり、あなたを王とするわ」だったかもしれない。

*ここがなんでだかわからないのです。敬愛する兄の意思と反する男を王にしちゃうのわかっていて、なんで結婚(または戴冠)を了承するのかな。どうしようもないのかな。・・・バリアンにふられて自棄なのか??

再びルノーの牢を訪れるギー。晴れてエルサレムの王を約束され、サラセンをも手中にするという野望の実現のため、ルノーを放免し、サラセンとの戦争をしかける算段をする。

ボードワン4世の葬儀。荘厳な部屋。仮面のまま安置された王の遺骸。シビラはそっと仮面に手をかける。あらわれたのは崩れて人とも思えない兄の顔。シビラは驚きを堪え涙を流しながら見つめ続けた。そして女王シビラの戴冠とシビラによる王ギーの戴冠が行われた。いやいやながらもしかたなく新王を讃える言葉を口にするタイベリアス。

ルノーはギーの命をうけて、サラセンとの戦争のきっかけとするためにサラディンの姉の住む村を襲撃していた。民を残酷に殺し、サラディンの姉を連れ去った。怒ったサラディンは新エルサレム王ギーに襲撃の犯人と姉の遺体を差し出すよう伝言を携えた使者を送ったが、ギーは使者を殺し、その首をサラディンに送り返すよう命令する。宣戦布告。

全軍を召集しての群議。サラセンとの戦いに備えるギーと十字軍。しかしエルサレム軍を指揮していたタイベリアスはギーと対立する。そこへボロボロになりながらもバリアンが登場する。生きていたバリアンに驚くギー。ギーの差し金と知りつつも、「街を出て水もない砂漠を行軍するのは無謀」「サラディンの罠だ」とエルサレム軍のために進言するバリアン。「全軍出撃したらだれがエルサレムの民を守るのか?」と。もちろん鼻にもかけないギーはタイベリアスとバリアンを置いて出陣する。出陣の列にいるホスピタラーに「死ぬとわかって何故いく?」と訊ねるバリアン。「これが私の使命だし。死は神の御心のまま。お父上にあなたの功績をお話しておきますよ」と笑って去っていった。

ギーとその軍は砂漠の熱と乾きの中を行軍し、すでに疲労困憊だった。一方砂漠を知り尽くしているサラセン軍は鋭気に溢れていた。両者交戦の結果は明らかだった。サラディンの天幕に連行されたギーとルノー。サラディンは砂漠ではなによりも貴重な氷で満たした豪奢な杯をギーに差し出した。毒が入っているのではないかと危ぶみ口をつけることをためらうギー。水に餓えたルノーがその杯をギーから奪い飲み干した。「ただの氷だ」「あれほどの賢王からお前はなにも学んでいないようだ」とギーを睨みつけるサラディン。腰の刀に手をかけ、怯えるギーを一瞥して一閃でルノーの首を掻き切った。喉から血を噴出し倒れるルノー。サラセンの兵がルノーの体を天幕から引き出していった。凍りつくギー。

エルサレムの都で情報をまつバリアンとタイベリアス。バリアンは不吉な予感に囚われ、タイベリアスと馬を出す。やがてみつけた十字軍の死骸が敷き詰められた戦場。死体に群がる鳥の大群。やがて2人は槍先に刺されたルノーの首を見つける。十字軍の完敗の印。積み重なる死体の中にはホスピタラーの顔も。タイベリアスはバリアンに「もうこれまでだ。私はエルサレムを引き上げる」と告げる。「エルサレムの民を守る役目がある」と去ろうとするタイベリアスを責めるでもなく、決意を告げるバリアン。バリアンのあくまで騎士としての気高い勇気を讃えながらも、タイベリアスは去っていった。

エルサレムに戻り、サラディンの軍に備えるバリアン。攻防の境界になるだろう都市正面の城壁から、サラセン軍が攻め寄せてくるだろう戦列までの距離を計り、白いペンキをぬった石を置いて目盛りがわりとした。城門を固め、戦闘に備えるバリアン。バリアンの命令に怯えと戸惑いの顔で従うエルサレムの民。

しかしエルサレム司祭は「騎士もいないのに誰が戦うのか?」とバリアンに泣きつく。先の決戦で騎士たちは砂漠で全滅し、残るタイベリアスの軍も撤退してしまっていた。「騎士はいる」とバリアン。バリアンは不安そうに彼を見詰める司祭の従者をはじめ、戦いの経験もないような農民や商人の男たちに呼びかける、「正義を守り、そして弱気ものを助け、家族を守れ」と。男たちはバリアンの迷いなく正義を信じる眼差しと熱い言葉に応え、恐れを捨てて闘うことを決意する。バリアンは血筋ではなく、戦いの経験ではなく、大切な者を守ろうとする気持ちを騎士とした。あっけにとられる司祭。奮い立つ民衆。

やがて遠い地平にサラディンの軍旗を掲げる一騎が現れる。「たかが一騎だ」という見張りの言葉に、バリアンは「違う、時が来た」と告げる。バリアンの予想したとおり、丘の影にはサラディンの全軍が黒い帯となって広がっていた。エルサレムを巡る戦いは始まった。

そびえ立つエルサレムの城壁にカタパルト(投石機)での攻撃を始めるサラセン軍。巨大な岩の衝撃で崩れ落ちるエルサレムの城壁。しかし堅固な壁はほころびはしても決壊には至らず持ちこたえる。バリアンも反撃に出る。攻め寄せるサラセン軍との距離を事前に行っていた測量情報をもとに把握し、サラセンのカタパルトや兵を的確に破壊していった。双方の攻撃は激化する。しかし、じりじりとサラセン軍はエルサレムに近づいてくる。

サラディン軍の攻撃のすさまじさに怖気づいた司祭は、「降伏していっときイスラム教に改宗して命乞いしましょう」と言い出す。あきれるバリアン。「それが司祭の言うことか・・・」。

激しい戦闘の轟音と悲鳴を聞きながら、エルサレムの宮殿奥の部屋で、鏡にむかって髪を梳くシビラ。表面のいびつな鏡に映る自分の顔が、やがて兄の死に顔に変わる。エルサレムとサラセンの和平に力を尽くし、しかし病魔によって美しかった顔と命を奪われた王だった兄。醜く歪んだ兄の死に顔を自分に重ねて、ようやくシビラは過ちに気づいたのだろうか。。。

夜に入り、サラセンの攻撃は火矢として降り注いだ。甚大な被害を受けながらもバリアンたちは耐え、深夜、サラセンの攻撃が止んだときをみはからい、バリアンは次なる策を施した。闇に乗じて、城壁にせまってそびえるサラセンのやぐらに縄をめぐらせる。翌朝サラセンの攻撃が再開し、やぐらを使って城壁を乗り越え侵入を図ろうとしたそのときに、バリアンはめぐらせた縄を引き、やぐらをすべて引き倒したのだった。あっけにとられるサラディン。

続く戦闘でエルサレム城内には死傷者があふれる。豊かな髪を切り落とし、男のような短髪になるシビラ。そしてシビラは怪我人の手当てと看病を引き受ける。なれない手当てを懸命にこなすシビラの脇を、怪我人の様子を見に来たバリアンが通りかかる。顔を背けるシビラ。

エルサレムの抵抗に予想外の驚きと、畏敬の念を感じるサラディン。ギーやルノーを見てきたから、すっかり耐えたと思っていた盟友といってもよかったエルサレム王の意思を継ぐ者の存在を感じたんだろうなぁ。やがて両軍に和睦の使者が往来する。

和睦がなり、エルサレムはサラディンに明け渡され、エルサレム市民は無傷でエルサレムを去ることとなった。サラディンと対峙したバリアンは和平がなり、立ち去ろうとするサラディンに「エルサレムにはどんな価値があるんだ?」と投げかける。振り返ったサラディンは微笑み、「(価値など)なにもないよ。」驚くバリアンの顔を確認すると、続けて「それでも(エルサレム)がすべてだ」と。サラディンの誇らしげで面白がるような表情と、バリアンの穏やかな微笑みは聖地に翻弄される男たちの心が通じ合った証でしょうか。きっとここにボードワン4世がいたら、やっぱり得心して微笑ったでしょうね。

エルサレムを去る市民の列を護衛するバリアンは、薄汚れた布をまとったシビラを見つける。「王女が徒歩ですか?」みたいにからかうように声をかけるバリアン。シビラは「もうただの女だから」と答える。2人寛いだ表情で並んで砂漠を歩く。シビラはようやく、バリアンが愛を捧げることができる身分になったのだった。

故郷の村、かつて鍛冶屋としての自分の家に戻ったバリアン。焼け落ちた廃墟の梁には「人は世の中をよきものにしようと努力する義務を負う」(うろ覚え・・)という言葉がまだ残っていた。感慨深げに見上げるバリアン。そこへかつてゴッドフリーが来訪したときのように、1人の騎士が訪れる。彼はエルサレム奪還に向かう十字軍に加わるよう要請する使者だった。バリアンは首を振る。立ち去る使者の歩くその先には騎馬姿のイギリス獅子王リチャード1世がいた。

振り返ったバリアンの視線の先には微笑むシビラ。2人は荷も少なく、それぞれ馬に乗って村を後にして新しい暮らしへむけて駈け去っていったのだった。

END。

随分前に見たのですが、途中までレビュー書いて疲れてしまい、すっかりほったらかしになってしまいました(笑)。無理やり仕上げでみましたが、やっぱりもう思い出せないっす。どこから後付けかきっとわかると思いますよ、レビューがざっぱになっちゃってるエルサレム攻防あたりからです。一番のクライマックスじゃん!!!・・すいません。

全体としてすごくよくまとまった、バリアンの成長と稀少な騎士としての英雄譚だと思います。オーランドかっこよかった。青臭い理想主義かと感じるところもあるバリアンの生き方でしたが、オーランドがすごくよく演じていてとても魅力的で応援したくなる雰囲気でした。エルフよりも私はこっちが好きだなぁvv。きれいすぎちゃってるかも、って気もしますけれど。オーリもストーリーも。

でもやっぱり心惹かれたのはエルサレム王ボードワン4世。かつて誰よりも美しく勇敢な騎士だった彼は、ハンセン病に冒されて素顔を仮面で隠している、もうこの設定だけでグラリ・・。仮面のつくりも美しく、輝く銀色なのですが、普段と出陣では別なのです。戦場では仮面の表面に精緻な模様が彫刻されていました。仮面で素顔はうかがえなくても、その優雅な物腰と、国を想う強固な意志から、彼の気高い育ちと精神が垣間見られます。国と妹を憂いながら若くして生を閉じた無念を思うと泣けました。私やっぱりマスクフェチなのかしら、思わず熱く語ってしまいました(笑)。一度も顔を見せずにエドワード・ノートンが演じている、と事前に聞いてはいたのですが、こういう演じ方ってのもあるのですね。すばらしい役者さんなのかな、って思いました(いまさら)。表情なしで、高貴と優雅と悲哀と強さを演じるって、かっこよすぎです。

戦闘シーンはりアルでダイナミックで恐ろしかったです。ギーの遠征の悲惨な結果、砂漠に積み重なる死体の中からホスピタラーが見つかるところとか、暑さで腐臭が漂う中に、瀕死の人間が埋もれてるってぞっとしました。残酷で醜い戦争一方、エルサレム軍とサラセン軍が左右に対峙して、ボードワン4世とサラディンが騎馬で会見するシーンなんて、エルサレム軍の明るい青とサラセン軍の暗い赤のコントラストが美しかったです。

現代にも続く聖地を巡る戦いの歴史の中に、お互いの宗教と民族を尊重して共栄を目指した賢い指導者たちがいた、という事実に驚き心が震えました。確かに存在した「Kingdom of Heaven」は人間の善を確かに信じさせてくれました。でもその理想郷を壊すのも地位や財産に執着する人間の欲望であり、さらに確かに人間に存在するものでした。

ストーリーについてはなんだか飲み込みきれなかったところがけっこうあったのです。シビラの行動も不可解だったし。私の理解力不足から、いろいろ疑問があったのですが、どうやら字幕の省略具合も一因のようです。MISAさんが、字幕の不具合について教えてくれています。こちらを読むとなるほど!って思うところがあります。シビラは自分がやってしまったことを後悔していることをちゃんとセリフにしていたのですね。大事なセリフは意訳じゃなくっていっそ直訳にしてほしいです。


キングダムオブヘブン
2005アメリカ 145分
監督:リドリー・スコット
脚本:ウィリアム・モナハン
衣装:ジャンティ・イエーツ
音楽:ハリー・グレッグソン

オーランド・ブルーム、エヴァ・グリーン、ジェレミー・アイアンズ、デヴィッド・シューリス、ブレンダン・グリーソン、マートン・ソーカス、リーアム・ニーソン、ハッサン・マスード、エドワード・ノートン


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